僕は10年以上前から、いわゆる「自己啓発本」に浸かりながら生きてきました。
その中で、形や言葉を変えながらもずっと続く重要なコンセプトとして
「自分らしく生きる」というものがあります。
この「自分らしく生きる」論を進めると、その次にはだいたいが「SNS発信」の話になります。
「自分らしく生きるために、SNSを活用しよう!」と。
しかし、昨今のSNS界を丁寧に観察してみた結果、ここに矛盾があることに気づきました。
SNSの成功とは、ほとんどイコールで「フォロワー数」で測れるのですが、
「自分らしくしてない人の方が、フォロワー数の伸びは早い」という事実です。
言い方を変えれば「ありのままの自分」をさらけ出すことでSNS上で成功できるのは、ごく一部の人間です。
SNSで多くのフォロワーを獲得するには「ありのままの自分」よりもむしろ
「精巧に作り込まれたキャラクター」の方が支持を得やすいです。
ありのままの人間は、弱音を吐くし、様々なことに関心を持つし、関心が移り変わります。
しかしSNS上で人気が出るキャラクターは、ポジティブな発言をし、特定の分野に特化し、その分野の関心を切らさない人です。
つまり、SNS上で人気になるために必要なのは「自分らしくいること」や「ありのままの自分でいること」ではなく、
「自己プロデュース力」や「自分の一側面を切り取って見せること」ではないかと仮説を立てました。
何を隠そう、僕自身が「ありのままの自分」に固執しすぎて、とっちらかる関心ごとや、変わり続ける自分の興味に振り回された結果、
まだSNS上での精巧な自分を作り出すことができていないのです。
もちろんそこには「親近感」や「親しみやすさ」と言われる要素はありますが、突出してSNSで成功を集めた後の親近感には価値がありますが、
そうなる前の親近感は、SNSの成功にはさほど重要ではありません。
話を戻して、昨今、声高に叫ばれている「自分らしさ」は、安易にSNSと結び付けられがちですが、
むしろ「SNS」と「自分らしさ」はもっとも遠い存在なのではないか?という疑問を持ったのが、この記事を書いたきっかけです。
いまはYouTubeTikTokにハマってる僕ですが、今後もブログはちょくちょく書こうと思います。