[公開日]2016/03/23
[更新日]2019/08/20

iPhone SEで失われる未来。Appleだってこんなスマホを発売したくなかった。

iPhoneSE

いらっしゃいませ!
ふじさわです。

2016年3月22日の深夜、iPhone SE(アイフォンエスイー)が発売になったので、この機種について書きます。

iPhoneSE

ーーー2019.4.24追記ーーー

現在、iPhoneSEはAppleストアでは発売されておらず、同じ大きさの機種もありません。
「iPhoneSE2」も発売されていません。

2019年4月現在、iPhoneSEはアマゾンなどで購入することができます。
iPhoneSE (Amazon)

ーーー追記ここまでーーー

1、iPhoneSEとは

iPhoneSEってなにかを一言で説明すると、
「iPhone5sのなかに、iPhone6sが入りました。」だけ。

唯一、iPhone6sにあってiPhoneSEにない機能が「3D Touch」です。画面をグッと押し込んで操作ができるやつ。
けどiPhone6sユーザーから「これ、マジで便利!」という声は聞いたことがなく、
「あ、そゆのもあったのね」とか、「使ったことない」という声しか聞きませんでした。
もしも「3D Touch」がメチャクチャ人気で重要機能であれば、今回のiPhoneSEにも搭載されたはずなので、搭載されてないということは、やはり全体の評判もその程度だったようです。

画面が大型化してるスマホ業界で、わざわざ4インチの「小さめ」スマホを発売するということは、iPhone6や6sをメインで発売しているにも関わらず、iPhone5sが根強く売れ続けていたからです。

やっぱりこの「手にスッポリ収まる」サイズに対する需要は大きいですね。
日本中のiPhone5や4が好きだった人々の歓喜の声が聞こえるようです。ウオー、みんな、ホントによく待ったと思う!

関連記事→
結局、画面は何インチがいいのか!?

ちなみに、見た目がほとんどiPhone5sと同じということは、iPhone5や5sを持った写真をSNSにアップして
「iPhoneSEゲットォー!!」
と投稿しても、誰にも気づかれないということです。

2、iPhoneSEで失われる未来。

さて、さっき僕が「みんな、よく待ったと思う!」と書いたように、
「手にスッポリ収まるスマホの方がいい」なんてことは、2年も前からみんな気づいてました。

事実、僕も1年半前にiPhone6を発売日に手に入れてますが、5日目で「買わなくていいと思うよ」と言って、その1ヶ月後にはiPhone5にダウングレードしてます。
■祭りのあとに。iPhone6ユーザー5日目の僕から悩んでるみなさんへ。「買わなくていいと思うよ。」

それというのも全て「手にしっくりこない」からであって、寝転がって顔の前で使うにしても、道を歩きながらポケットから取り出すにしても、iPhone6のような大きなスマホは都合が悪いのです。
やはり、iPhone5の「手にスッポリ」が忘れられず、ダウングレードしたのです。

このように、日本国民全員が「スマホは5インチとかデカイのより、4インチで手にスッポリの方がいい」と知ってました。
それなのに、各メーカーからドンドンドンドン5インチ、6インチのデカイスマホが発売され、Appleもそれに続きました。

そして2年が経ち、やっとユーザーの「手にスッポリがいい!!」という声が反映されたのが、今回のiPhoneSEです。
この、ユーザーの声と実際の市場の動きのズレを生んだ原因はなんでしょう?

それは

画面を大きくしたのは、コンテンツを買ってもらいたいから。

です。

いまやスマホは、「ケータイ電話」の域を超えました。
いまやスマホの中の世界は、リアルの世界と同じくらい、リアリティを持っています。

その証拠に、スマホに表示される情報のためにお金を払うための市場がムクムクと膨らんでいます。
電子書籍、映画、ゲームの課金、有料アプリ、スタンプ、雑誌読み放題、マンガ、各種サロン、メルマガ。ネットでの買い物。

いままでは「ネットでの買い物」がメインでした。「スマホを使って、リアルな買い物をする」わけですね。
しかし少しずつ、「スマホを使って、スマホの中のものを買う=コンテンツを買う」時代に突入しています。

こうなっている背景には、「モノの氾濫」とか「持たない暮らし」などの原因がありますが、大事なのは次です。

画面がある程度大きくないと、コンテンツなんて買わない。のです。
そらそうです。5インチや6インチなら、映画も電子書籍もマンガもなんとか楽しめますが、4インチは結構キツイ。
コンテンツも買ってもらえて、持ち運びもできる、絶妙なバランスをとったのが、4.7インチ(iPhone6など)〜5.5インチ(iPhone6 plusなど)だったのです。

3、Appleだって発売したくなかった。

つまり、iPhoneSEは、「コンテンツの消費がしづらい」スマホなのです。
Appleだって、端末の売れ行きと同じくらい、App store で有料アプリを買ってもらいたいのですから、iPhoneSEがいくらユーザーのニーズに合ってるとはいえ、発売は苦渋の決断だったでしょう。

そしてiPhoneSEは必然的に、「電話とメール、LINEがメインの使い方」という方に好まれる傾向になります。

それ、ガラケーでいいやん!

という話になります。いやほんと、ガラケーを持つという選択肢も真面目に検討してはいかが?フリーテルのかっこいいのもあるし。

4 件のコメント

  • まあ、中国市場向けに安価なiPhoneを売って新しいAppleのユーザーを開拓したかったっていうAppleの思惑もあるだろうが…..

  • ふじさわさん、はじめまして。
    偶然、このおもしろいブログを見つけて読ませてもらってます。
    私は自営業で、iPhoneSEとiPadmini4を使い始めて1年くらいになります。
    手ぶらで出かけるのが好きなので、その時はiPhoneSEだけを持って、それ以外の時はiPadmini4がメインになります。この組み合わせが最高でもう一生この2つのデバイスを使いたいほどです。
    これからもがんばってください。

  • なるほど、コンテンツを購入させるために大画面スマホですか。
    さすがは「dなんとか」を売ってた元ドコモ店員さんですね。

    私は店頭でiPhone6や6Sを何度触っても好きになれなかったので、SE注文しました。
    (好きになって買うために触りに行ってたんですけどね。)
    使ってみたら今の5sと区別がつかなかったりして….

  • ふじさわさんお久しぶりです。
    iPhoneSE…ドコモショップ店員だった頃からiPhone愛用者だったふじさわさんはテッキリApple信者かと思ってました(・・;)m(_ _)m